X県職員(農業職)・A氏の農業観・農地観

A 氏
30代。X県職員農業職、普及指導員。大学、大学院(修士)で農学を学び、X県職員(上級)として採用され、現在に至る。これまでに、果樹の普及、研究などに従事。

 

 

■農業に入ってくる人は、ほぼ100%親が農家です。その時点ですごく特殊な産業、職場

――農業と聞いて思うことを教えてください。

A:農業といった時、何を思い浮かべるかは、人それぞれだと思います。私がしている仕事に関しては、現場に出て農家を回ることがメインでした。農業を考えた時、どういうことが思い浮かぶかな、と考えると、普通であれば、食べ物とか、今食べているものが農業で作られたものなのだなとか、そういうことだと思いますが、私はやはり、仕事柄、農村とか農家を思い浮かべることが多いです。

普通の企業であれば、入ってきた人のバッググラウンドというのは、色々なものがあると思います。たとえば、鉄鋼業に入ってきた人たちも、親が教師だという人もいれば、普通のサラリーマンという人もいて、全国いろいろな地域から集まってくるでしょう。農業に入ってくる人は、ほぼ100%親が農家です。その時点ですごく特殊な産業、職場です。

この記事は、小川真如による個人研究「現代の農業観・農地観」の成果です。